ここから先はマジメな人はさらに怒ると思うので、作業する方の推奨スペックを書いておきます。 これに適合する方のみお進みください。 ・ 余分な金は使いたくない ・手先が不器用で根気が無い、…と言われる ・出来はともあれプラモデルを作ったことがある(色を塗ったり、ジオラマを作って遊んだことがあると尚良) ・ビデオカメラ、8mm、一眼レフカメラのどれかを触ったことがある ・能書きは良いからとっとと始めろと思っている 肝要なのはひとつだけ、「Effect is Everything」です。「効果がすべてだ」という手品で良く使われる言葉です。ご存知のように手品にはタネがあります。しかしどんなにありえないことでも、一瞬「ええっホント?」と信じさせられなければダメです。どんなにカネをかけようと騙せなければ意味がないのです。 手品はそのために人間の心理の盲点を突きます。それは「人間は信じたがる動物である」ということ。デヴィッド・カッパーフィールドの美女消失の手品を見せられると「ありえない!」と思うより前に「スゲェ」と感心するでしょ。映画のウソもそういうことです。 「人間は騙されることにスリルや快感を覚える生き物」。それが人間だけが持つ想像力ということなんでしょうが。そこをうまく利用することで大規模予算がなくともそれ以上の効果がある作品が作れるはずです。 映像を信じさせるためには、まず画とはなにかから知ることからはじめましょう。デッサンにしても写真にしても基本は 「モノは光と影からできている」ということです。その辺りはいろんな本が出ていますからそれを読んでください(ヲイヲイ)。CGはその現実を数値的にシミュレートしていると考えればいいでしょう(たぶん細かいところではちがうと思いますが)。 さらに動く映像を考えると、光と影に「動き」が加わります。それは次の二つのことです。 1.映像自体の特性を知る (例:硬い、柔らかい、きらきら反射する) 2.モノの動きの特性を知る (例:しなやか、直線的に動く、ふわふわ浮かぶ ) 動いている物体を追ったビデオの1フレームを切り取ると、ブレていて決してきれいには見えませんね。しかし連続して再生するとなめらかな動きになります。反対にアニメは1フレームずつはきれいな画です。それが動いているとどこかギクシャクと変ですよね。変じゃないって?それはアニメの動きをそういうものだと理解しているからです。CGはもちろん1コマごとの静止画です。だからそのまま再生すると不自然なアニメのような印象を受けます。人間の目に映る映像としては不自然なのです。実写との合成を前提にした場合、CGの動きはもちろん実写に準じなければ本物らしく見えません。それを滑らかにするのが 残像現象です。 その辺りの説明も他に任せるとして、人ははっきりとしたモノのカタチを見ているんじゃなくて、モノの動きを見て物体を判断しているに過ぎないのです。走っている自動車を見るときに、その静止したカタチを見ているわけじゃなく、道路を4輪であのカタチでスピードを出して走っているから自動車なのだと解釈しているということです。だから前章では、必要以上に作り込むことはないと書いたのです。 まあこれは極端な解釈だけども、本物の自動車と似たような形と動きとスピードを持った物体を道路の画面に走らせれば自動車と見せることができるということ。「似たような形」をCG、「動き」をアニメーション、「スピード」を残像現象のブレとすれば、「道路」の実写に配置すれば、合成画面ができあがる。 いま書いたことはあくまでも基本原則です。例外として、本当と同じ動きであっても、映像ではそれらしく見えないことがある。どうしても物体の重みよる微妙な振動の表現は実物に敵わない事がある。また自然現象、例えば爆発、雨、雪の表現。これらには誇張した表現を取らないとわからないことが多い。これらはいわゆる映画のウソというやつだ。 さてここまで良いでしょうか。では実際に作ってみましょう。 |
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車体と4本のタイヤをSeparateする。 タイヤ(子)1本ずつ車体(親)とParentsする |
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車体を選択して前進してクルマの動きのアニメーションを作る。(タイヤは一緒に動くが回転はしない) |
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次にタイヤのひとつを選択して、フレーム1のRot点を打つ |
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何フレームか前進して(例えば11まで)、タイヤを適当に(例3/4回転)前方回転させる(Rキー)。Rot点を打つ |
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アニメーションの動きの座標グラフのIpo画面を開きRotX、 RotZを選択するとこんなふうになっている RotXのグラフを選択する。11フレームのところにポイントがあるので右クリック&Tabキーで黄色の点になるように選択する そのポイントを Nキーで次のような画面を出して、Shift+左クリックでフレーム1と同じ数値を入れる。結果グラフが直線になりX軸は動かないことになる RotZも同様にする。 これによりXZポイントはずっと動かないことになる (逆に言えば前方回転するY座標だけが動くことになる) |
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RotYの11フレーム目を選択して、Nキーを押して、(例えば)‐270を入れる(前方に3/4回転するということ)。 フレーム1とフレーム11をShiftキーを押しながら同時に2点を選択する Ipo画面の下のバーの を選択する。 2点を延々と繰り返すようにグラフが変わる。 (延々と回るように見える) |
タイヤをひとつ回転するようにしてから、コピーする方法などいろんなやり方があると思います。 回転の角度と移動距離によって速度が変わるのでそのように見えそうな値を入れる。 ただ動きがあれば次ページに書いたように適当でもバレないと思われる。 作例2 :クルマの走り(固定画面) 3秒 591KB mpeg 作例3 :クルマの走り(パンをする)3秒 547KB mpeg (デキはいまひとつですが) |
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合成用にWorldで背景をブルーまたはグリーンにします。 |
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DisplayButton(F10)でShadowをチェックする |
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LightingButton(F4)でSun、ライトを設定する。 スペースバーを押してLampを追加して、Spotの設定をします。これは光は弱目にして影を作る。Shadowをチェック |
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スペースバーを押してPlaneを追加して、モデルの真下に配置してParentsにします。 モデルと一緒に動かすとき、ここに影を投影するのです。 さらにPlane自体を透明にするためMaterialの真ん中の列の一番下ZtranspとOnlyShadowをチェック |
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前ページの車のモデルのような影ができます。 |