1【第1章】とりあえず基本の操作

  1.ダウンロード
    blender.org のMainMenu Downloadページからどうぞ。


  2.基本からやる方へ
   Blenderには無料のマニュアルはありません。ネットにも部分的なマニュアルしかありません。
   日本語で下記の書籍が出ています。

    ・Blender Advanced Guide(CD-ROM付)田崎 進一 オーム社:¥4,800 2003年11月刊
    ・Blenderでチャレンジ!はじめての3DCG―3DCGの作成はすべてオマカセ3Dアニメーションだって作れちゃう!100%ムックシリーズ
        晋遊舎:¥1,500 2003年10月刊
    ・BLENDERガイドブック 斉藤 寛, 中村 達也 絶版 (ネットオークションでさがそう)


  3.手っ取り早くCGをつくってみる
    Far Side Station のblenderMemoにすべてが書いてあります、以上。(オイオイ)
    ただ書いてあることが高度なので、行き詰まったときに読むようにしないと挫折します。
    BlenderStreet の入門編と合わせて、なんとなくやって面白ければ進んでください。
    自分と合わなければ他のソフトを試してください、フリー、デモも いろいろあります 。(オイオイ)
   
   
お薦めコースは――

  blenderMemoの「はじめにからQuickstart」までをやって、雰囲気をつかむ(作業約2時間)
  BlenderStreetの「入門編」 に進む。CGが意外と簡単にできるのがわかる(約4時間)
  次にBlenderStreetの「モデリング」「マテリアル」。
  わからない部分は、blenderMemoを参照にして、とりあえず面白そうな部分をやってみる(約3日間)


   基本はこうして覚えてください。ここでは手抜きの応用編しかやりません。

   *ここではWindow版、USB接続の中央にスクロールボタンのあるスリー・ボタン・マウスで説明します  


  4.操作と作業の流れに慣れる
   お薦めコースを読みながら進めればカタチになると思います。
   まだ混乱していると思いますので、操作と作業の流れをおさらいしてみます。この手順を理解すると捗ります。
       
   a.操作の流れ

慣れないのはマウスクリックが通常と違うからです。

1
通常モード(ピンク線)、この時はなにもできない

2
Gキー(移動)、R(回転)、S(拡大縮小)を押すと白く反転する
そのままマウスドラックで物体を動かせる
決定したら、左クリックでOK (ピンク線になる)

3
Tabキー  (編集モードに入る)

4
選択モード(ピンク点)物体の全部の点が見ることができる
この状態にするとカタチの編集(加工)ができる

5
点を右クリック黄色点 にする

Shiftを押しながらだと、複数選択できる。間違った時には、Shift+Alt

Bキーを2度押すと円が現われ、センターキーで大きさを調節すると円内が一度に選択できる

6
編集モード(黄色点 )点を右クリックを押したままドラックで動かせる。
左クリックでOK(ピンクの点になる)

7
Tabキー  (編集モードから出る)

8
通常モード(ピンク線)

 
      
   b.作業の流れ
1
新規画面(真上から見た図になる) 
スペースバーを押してポップアップメニューを出す
MESHから物体のカタチを選ぶ PLANE(平面) UVSPHERE(球体)など  今回はオマケのMONKEYを使います             
2
ピンク色の線のときに、移動(Gキー)、回転(R)、拡大縮小(S)ができる
3
MATERIAL画面で新規(ADD NEW)物体の色、質感、色を選ぶ
4
さらに物体の表面(皮)を着けるときにはTEXTURE画面で新規(ADD NEW)物体に張る画を選ぶ 
5
ライトをクリックしてピンク色に変えて、LIGHTING画面にして照明を選ぶ
6
テンキーの0≠ナカメラの視点にする。F12<{タンでプレビューする

物体が入っていない時や照明がうまく当たっていない時は、上7=A横3=A前1≠フボタンで位置を確認しながら物体を移動する

ふたたびF12≠ナみる。立体のCGが現われる


  5.CGアニメーション
    BlenderStreet の「アニメーション」をやると基本がわかります。ここだけで充分です。
   実践的には【第4章】で取り上げます。


 6.チュートリアル(教本)をやってみる
   チュートリアル(Tutorial)はいろいろなものがあるので、 Blenderリンク集 をみてください。
   楽しそうなものや自分が興味があるものを試してみる。
   それよりも、自分の作りたいCGアニメーションを試行錯誤で作る方がおもしろく実践的です。




【第2章】素材をカタチに(プラモデルのように)

 
  1.ネタはネットから  
     最初に言った通り、ここではCGは映像の合成素材としてしか考えていません。映画で言えば大道具、小道具。
    映画の撮影でクルマが必要だからといって、クルマを組み立てる人はいませんよね。レンタルか購入します。
    なので、必要なものはすべてネットから調達することにします。

    a.Blenderで取り扱えるデータ方式
     AutoCad(拡張子.dxf)とVRML(拡張子.wrl)の二つです。
    VRMLはバージョンが1.0と2.0があり、一方が読めたり読めなかったりします。
    (読めないとBlenderソフトが終了してしまう)

      Crossroads というフリーの変換ソフトを使えば、3D Studio(.3ds)、POVRay v2.2(.pov.inc)
     などのデータが変換でき、Blenderで扱えるようになります。
     Metasequoia というフリーCGソフトは六角大王(.rok)LightWaveObject(.lwo)Wavefront(.obj)
     などのデータをdfxやVRMLに変換できる。

    b.検索エンジン
    それでは素材を探しに行きましょう、といってもフリーの素材をみつけるだけですがね。
    
Princeton 3DModels Search Engine  
世界中のアマチュアの作ったデータを探せる。
3D Cafe
さまざまなフリーのデータがある。
                      
       CADデータは、建築会社が景観素材として提供していたりする。
       そのほかに、欲しいデータの名前と拡張子名で根気良く検索エンジンにかける。
       Googleの画像検索だと図面とかポリゴン写真がひっかかることもある。

       予算に余裕があれば、オンラインでデータを購入するのも良し。



  2.カタチにする(手抜き)
    素材が手に入りました。けれどどこから手を付けたらいいのだろうか。
    具体的に1台のクルマを作ってみましょう。といってもプラモデル以上の作業はしません。

      a.作業の流れ
モデルをパーツごとに分解 
(レイヤーに移動してまとめる)
Separate(分離)
足りないパーツを増やす
コピーなど
カタチを変形、調整
いろいろ(センター、移動、分割など)
色塗り
Materialやtexture
パーツを接着
Join(結合)











             Tips:画面の操作
              ◆画面の移動を素早く、そして見失わないテクニック
              ◆画面の分割
              ◆細かくパーツや選択点を動かすには     



   1)Separate (分離)
     データは大抵ひとつのものになっている張りぼて状態。それをパーツ別に分けなければなりません。
     そうしないとどのパーツも質感が同じになり、鉄も木もガラスも同じに見えてしまいます。
     これは同時にそれぞれのパーツにTextureを貼るのにも便利です。
1
データを開くとこんな感じ
2
ポリゴンのピンクの点の状態にする
Separateしたいポリゴンを選択する
1.画面のどこでもいいから、右ボタンをダブルクリックする
2.一括選択範囲の丸が現われるので、真ん中のスクロールボタンで大きさを調節する
3.選択したい場所が決まったら左ボタンで選択する。その部分が黄色の選択範囲に変わる
3
もちろんポリゴンの1点づつカーソルを合わせて、右クリックで黄色の選択にしても良い
Shiftを押しながら選択すると、その間点は黄色の選択状態のまま
間違えて1点だけ選択を解除したい時には、Shift+Altで解除したい点を右クリック
4
テンキーの1(前).3(横).7(上).を押して視点を変えて確実に選択すること
最後にAlt+左クリック押したままで画面をぐるぐると回して確認する
5
Pキーを押し、SeparateのポップアップでOKをクリック
6
ピンクの線の通常モードに戻り、分離したパーツをクリックして選択すると、そのパーツだけ分かれていることがわかる


















 
  2)レイヤー
     ここまででお分かりのようにリアルに見せるためにはパーツ分けを細かくする必要がある。
     作業がごちゃごちゃになり見にくくなるのでレイヤー機能を使い、パーツを移動する。
7
移動したいパーツを選択する(ピンクの実線)
8
Mキーを押すとパレットが出るので、20個あるうちからひとつ選んでOK
9
別のレイヤーに移動しているのがわかる
10
これをさらにタイヤに見えるようにしていく







  3)コピー
     単純なパーツならコピーして増やそう。コピーには2種類やり方がある。Shift+DとAlt+Dだ。
     実際どうちがうか、私は未だよく理解できていない。
11
パーツを選び(ピンクの実線)Shift+Dでコピー
一度他のところをクリックして解除してから
実線をドラッグすると移動させることができる
ここではさらに縮小(Sキー)を使った






  4)センター
  5)Join(結合)
     パーツには必ず中心点がある。(赤い点がそれ)。これを起点にパーツを動かせるのだが、
     SeparateやJoinを繰り返すとずれてしまい扱いづらいことがある。
     また、別々のパーツの位置を合わせるときに中心点を重なるようにするとピタリと正確な位置が出る。
12
もしパーツの中心に赤い点が来ていないときには編集ボタンを押し、右下のCENTER NEWを選択する
パーツの中心にセンターが来る
13
それぞれのパーツにMaterialを指定する
14
小さい車輪の太くする
伸ばしたい側の頂点をすべて選択(黄色の点)してマウスを動かし移動(Gキー)する
15
二つのパーツのセンターを合わせる
Shiftキーを押しながら、両パーツを一緒に選択してCtrl+PキーでJoin(結合)する

同様にタイヤと車体など各パーツをJoin(結合)する
このとき結合したいパーツのレイヤー複数を(Shift+左クリック)で忘れずに選ぶこと











    

   
    Joinすると、また全体でひとつのパーツになってしまうので、各パーツだけを変更することができなくなる。
   くれぐれもJoinする前に慎重に作業を進めること。
   逆に考えれば、アニメーション作業をする直前までJoinする必要はないので様々な質感を調整することができる。   
   
    さらに精巧にするのにはUVテクスチャーを貼ったりする。具体的なやりかたは他のサイトを参考にしてほしい。




こんなカンジのものが出来ます。右のベンツのタイヤ部分は写真を貼りつけてあるだけです。
左の三菱ミラージュに較べると質感が違いますよね。もとのデータの精緻さの違いもあるとは思いますが。
まあプラモデルは完成。次はアニメーションを使ってジオラマです。

 さて、CGをいじるのが好きな人は気の済むまで細部にこだわりたいでしょうが、素材としてしか考えていないこのページでは、アップにならない限りそれほど細かく作らなくてもいいんじゃないの?と提案します。特撮の現場でもロングやアップの画面によってスケールの違う模型を使うのと同じに考えて作り込みのレベルを変えればいいと思います(データも重くなるとレンダリングの時間がかかるしね)。
 ではさらに手抜きのアニメーションの実践へと行きます。


Tips集

◆画面の移動Tips 素早く見失わないテクニック
1.3.7.0キー
Sキー
正面、横、上、カメラからの視点
ズーム・インアウト
Alt+マウス左ドラッグ
ポイント点を中心に自由に回転
Shift+マウス中スクロール
画面を上下
Ctrl+マウス中スクロール
画面を左右
Shift+Alt+マウス中スクロール
タテに回転
Ctrl+Alt+マウス中スクロール
水平に回転
Homeキー
全体が入る
    
◆画面の分割
 カーソルを境界線のバーに持って行き両矢印を右クリックするとSpritAreaが出てくるので
 適当な場所で離すとそこで画面が分割される。同じ手順を反対にするとでJoin Areaができる。
 前横上と画面を三分割すると作業しやすい。

◆細かくパー1ツや選択点を動かすには
 ピタリと移動させたり、拡大したりするのには矢印キーを使うと少しずつ動くので作業がしやすい。
 より性格にするのなら、選択点(黄色の点)の状態でNキーを押すと三次元のポイントの数値が出る。
 合わせたいポイントを入力するとピタリと合う。(数値を書き換えるには、Shift+左クリック)




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