まだ間に合う(?)秋の味覚、役立たず喰い歩きレポート。by船越
飛騨高山は岐阜県北部に位置して、小京都と賞される美しい町並と年二回の「高山祭り」が最大の観光資源の地方都市です。いっぱんに、田舎の観光地というのは「あったかい心で旅人を迎えます」というのをウリにしているところが多いのですが、高山はイメージよりも 遥かに人情の薄い町です。基本的にはビンボーな積雪地帯だからでしょうか?崇教・真光の世界総本山なんかも誘致されています。 最近、北アルプスを横断する安房トンネルが開通し首都圏や信州からのアクセスが随分よくなりました。新宿からは直通バスも出ています。バス車中、高山が近付くと「映画監督の木下恵介は言いました…かつてこんな美しい町を見たことがない」みたいな解説が流れます。そう言えば吉田喜重の「告白的女優論」にも高山の古い町並(上三之町)が出てきます。
高山の味というと、味噌・そば・飛騨牛・山菜料理などがその代表ですが、意外に「らーめん」の美味しい町です。「るるぶ」なんかにもあまり美味しいとは思えない (著者偏見)「豆天狗」をはじめいろいろな「高山らーめん」の店が紹介されていて、それなりに行列もできていますがオススメは上三之町の「志多そば」というそば屋で食べる「中華そば」です。そばダシ風のスープが絶品で、この「そば屋」の「らーめん」というパターンが「高山らーめん」の基本だと思われます。
地元住民に人気の大衆食堂は国分寺通の「ちとせ」です。ヤキソバと塩らーめん(さっぽろ風)がオススメです。高山は観光地なので飲食店は「高い・まずい・量が少ない」 という三拍子の店が多いのですが(特に「グルメの店」という看板を出している店には要注意)この店は安定した「大衆の味」(油っぽいが、そこそこ美味い)で量も多いです。
おまけ。 「さるぼぼ」 は高山の代表的おみやげです。