映画監督 ドン・シーゲル Don Siegel


 映画といったらアクション映画、そしてドン・シーゲル。
短い上映時間のすべてが緊迫した瞬間の繋がりであり、登場人物はみな不機嫌になにかを隠していて、観客が眼をそらしたら最後、銃声とともにそこには死体が転がっている。B級と呼ばれる予算の制約があっても、彼は誰も真似できないスタイルを持ちつづけた。 映画のおもしろさと芸術性は合致するのだ。真の職人芸、カツドウヤとしての娯楽映画を撮り続けた男。彼を忘れてはならない。
 ここでは日本語で読める「ドン・シーゲル」のサイトとして充実させたいと考えています


ドン・シーゲル自伝  A Siegel Film: An Autobiography

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略歴
 本名ドナルド・シーゲル。1912年10月26日、イリノイ州シカゴに生まれる。父はマンドリン演奏者。仕事の都合で一家が英国へ渡ったために、ケンブリッジ大学に入学、新約聖書に関する試験を通った。それは「ユダヤ人の無神論者としては奇妙なことだった」。その後英国王立演劇学校に学び、一家がパリに移ったので彼も同行。ここでフランス語と卓球を習う。19才の時に、旅客船の専属楽団に職を得てアメリカへ”無料”で帰った。1930年からは大した野望も持たずに役者を続けていた。ロサンゼルス現代劇団に所属していたこともある。1934年(22才)の冬には無一文だった。叔父のジャック・セイバーに連絡を取り、ワーナー・ブラザースにいたハリー・ウォリスを紹介してもらう。その後は自伝を参照。
 私生活では、1948年ヴィヴェカ・リンドフォースViveca Lindforsと結婚1953年に離婚。ヴィヴェカとの間にできた息子は後にクリストファー・タボリ Kristoffer Taboriとして俳優になった(監督、作家のジョージ・タボリGeorge Taboriの養子になる)。1957年女優ドゥ・アヴァドンDoe Avedonと再婚して、4人の養子を迎え入れる。その後キャロル・ライデルCarolRydallと結婚。彼女は晩年の映画の協力者でもあった。1991年4月20日にロサンゼルスでガンによりこの世を去った。


作品リスト

Jinxed!
(1982)
ラフ・カット
(1980)Rough Cut
アルカトラズからの脱出
(1979)Escape from Alcatraz
テレフォン
(1977)Telefon
ラスト・シューティスト
(1976)The Shootist
ドラブル
(1974)The Black Windmill
突破口!
(1973)Charley Varrick
ダーティハリー
(1971)Dirty Harry
白い肌の異常な夜
(1971)The Beguiled
真昼の死闘
(1969)Two Mules for Sister Sara
ガンファイターの最後
(1969)Death of a Gunfighter
マンハッタン無宿
(1968)Coogan's Bluff
刑事マディガン
(1968)Madigan
Stranger on the Run (TV)
(1967)
"The Legend of Jesse James"(TV Series)
(1965)
犯罪組織(シンジケート)(TV)
(1964)
殺人者たち
(1964)The Killers
ミステリー・ゾーン (TV Series)(136話 百万ドルの変身)
1964)The Self-Iprovement of Savadore Ross
ミステリー・ゾーン (TV Series)(128話 憎悪の家)
1963)Uncle Simon
突撃隊
(1962)Hell Is for Heroes
燃える平原児
(1960)Flaming Star
Hound-Dog Man
(1959)Hound-Dog Man
グランド・キャニオンの対決
(1959)Edge of Eternity
The Gun Runners
(1958)
The Lineup
(1958)
Spanish Affair
(1958)
殺し屋ネルソン
(1957)Baby Face Nelson
暴力の季節
(1956)Crime in the Streets
ボディ・スナッチャー/恐怖の街
(1956)Invasion of the Body Snatchers
USタイガー攻撃隊
(1955)An Annapolis Story
地獄の掟
(1954)Private Hell 36
第十一号監房の暴動
(1954)Riot in Cell Block 11
China Venture
(1953)
Count the Hours
(1953)
" The Doctor" (TV Series)
(1952)
抜き射ち二挺拳銃
(1952)The Duel at Silver Creek
No Time for Flowers
(1952)
The Big Steal
(1949)
Night Unto Night
(1949)
The Verdict
(1946)
Hitler Lives
(1945)
Star in the Night
(1945)


リンク

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    全洋画オン・ライン  経歴 フィルモグラフィー


DVD VTR

  【国内】

  【海外】


参考文献

  世界の映画作家18 犯罪・暗黒映画の名手たち キネマ旬報社 1973
    
ドン・シーゲルの世界 山田宏一 (のちに下記著書に収蔵)
     シーゲル小伝と作品回顧 田山力哉 宇田川幸洋 (TakeOut誌のインタビューを基に構成。『ダーティー・ハリー』までを網羅
  われわれはなぜ映画館にいるのか 小林信彦 晶文社 1975  
   (「映画を夢みて」と改題 筑摩書房 1991ちくま文庫 1998)
    
活劇の発想
  映画この心のときめき 山田宏一 白川書院 1976  
   (新版 映画この心のときめき  早川書房 1989)
    暴力には暴力だ!――ドン・シーゲル論
  映画 この話したっけ 森卓也 ワイズ出版  1998
    
男一匹!ドン・シーゲル
  映像の詩学 蓮實重彦 筑摩書房  1979
    
ドン・シーゲルとリチャード・フライシャー、または混濁と透明
  Don Siegel Director Stuart M Kaminsky NY;Curtis Books 1974
  Don Siegel, An American Cinema Alan Lovell London;British Film Institute 1977


ただ悪党たちだけが 『突破口!』分析    (予定です)

 わるいやつしか出てこない撃つか撃たれるかという映画がゆえに、すべてがアクションで作られたまさにモーション・ピクチャーとなった。その卓越した演出術に驚嘆せよ



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